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【11.10.11】メカトロテックジャパン2011を見学して

メカトロテックジャパン2011を見学して

私はカタログでしか見たことのない工具や機械を実際に間近で見て、
少しでも知識を増やす事を目的とし、メカトロテックジャパン2011を見学した。
企業ごとの展示ブースで特に興味を持った製品について書いていきたい。

まず、一番印象に残っているのがミニターの電動研磨機である。何度か見積もりをとったり、注文を出したことがあったが、動いている所を見るのは初めてだった。
実際にワークを削ることもでき、金属を自分の手で削るという体験ができた。
金属を研磨や研削する道具というと、鉄や超硬が思い浮かぶが、
電動研磨機の先端部には様々な材質があった。砥石、ナイロンブラシはイメージできるが、中には綿のような柔らかい物やゴムがあり、これで研磨できるのかと驚いた。1分間に3万回も振動することにより、アルミ、鉄など材質を問わず研磨できるとのことだ。特に綿のようなブラシ状のものはバフと呼び、鏡面仕上げに使うそうだ。

ヤマワではめねじの合否判定をするロボットがとても印象に残った。先日社内勉強会でねじの山数やピッチを自分で調べた際、かなり時間がかかった上、間違っていた事を思うと、このロボットを使えば本当に一瞬で設定した基準に達しているか検査できる。また、自分の手でも切削タップ用下穴チェックピンを使えば検査することができる。

測定工具でもう一つ印象に残ったのは第一測範製作所粒度ゲージである。
セラミック、塗料、プラスチック、化粧品など粉体材料の粒の大きさを測定し、
分散性や練りの程度を評価できるものだった。この目盛の読み方は先日学んだノギス、マイクロメータとは違い、3回読み取った中間値を採用するとの事だ。測定工具と言っても一度で正確な値が
必ず出る訳ではない所が興味深い。

菱高精機ではミニカットRPMエンドミルが印象的だった。アルミ用3枚刃エンドミルだが、
刃の形状に特徴がある。ミニカットウェーブという凸凹のある刃により、シェービングするように
切削する。エンドミルと共に展示してあったカールした大きな切粉が特に目を引いた。こすり現象を少なくする事で、ワークにできるだけ歪を与えず、高速、高送りが可能とのことだ。
そのために切粉の形状が決まるのなら、切粉の形状から切削工具の特徴を導き出す事もできるののだろうか。

普段実物を目にするドリルも、使用されている所は中々見る機会がなかった為、
工作機械の実演は大変興味深かった。大量の水をかけながら穴を開けているとは思わなかった。そして、穴の開くスピードも想像より早かった。ユーザーの現場の様子をイメージしやすくなったと思う。


今回見学して改めて自分の知識の少なさを痛感した。その上間違った先入観も多かった。
品名を知っていてもカタログの写真を見ているだけでは実際の大きさ、質感、どのように動くのかは分からない。実物を前にして説明をして頂いても、まだまだ理解できていない部分は多くある。
それでもやはり百聞は一見にしかず。
ドリルがワークに穴を開ける光景、自分でワークを削る感覚を知ることができ、
本当に良い体験ができたと思う。

(M)

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